京都を訪れるとき、
特別に「静かな場所を選ぼう」と考えているわけではありませんでした。
できるだけ回りやすいように予定を組み、
そのとき行きたいと思った場所を巡る。
そんなふうに旅を重ねてきました。
けれど、振り返ってみると、
その中で過ごしていた時間は、どこか落ち着いたものだったように思います。
にぎやかな場所もあるはずなのに、
なぜか心が静かになっていくような感覚がありました。
今回の旅でも、
予定より早く着いてしまい、先に立ち寄った場所で、
思いがけずゆっくりとした時間を過ごすことになりました。
振り返ってみると、
そんな小さな積み重ねが、
「落ち着く旅」につながっていたのかもしれません。
1日目
千葉を出発したのは、朝の少し遅い時間でした。
急ぐことなく、いつもの延長のような感覚で家を出て、京都へ向かいます。
お昼少し前に京都駅に到着し、
ホテルに荷物を預けてから、ようやく旅が始まりました。
今回の旅も、できるだけ回りやすいように、
無理のない予定を組んでいます。
あらかじめ決めすぎず、そのときの気分で動ける余白も残しておきました。
最初に訪れたのは、晴明神社です。
街の中にある神社ですが、
一歩足を踏み入れると、空気が少し変わるような感覚がありました。
大きな境内ではありませんが、落ち着いて過ごせる場所のひとつです。
そのあと、北野天満宮へ向かいました。
鳥居をくぐり、心地よく社殿まで進むと、
どこか守られているような気持ちになります。
その感覚が心地よく、
たびたび訪れている場所です。
学業成就や病気平癒を祈る人々の姿を見ると、
ここが人々に寄り添う場所であることを、あらためて感じさせてくれます。
いつも心の中で「また来ます」と言って、
この場を離れています。
晴明神社も北野天満宮も旅の最初に訪れる場所として、ちょうどよいように感じています。
こうして1日目は、
ゆっくりと京都に入っていくような時間から始まりました。
2日目
2日目の朝は、少し早めにホテルを出ました。
この日は、静かな時間から一日を始めたいと思っていました。
最初は源光庵の窓を見ることから始めるつもりでしたが、
気合が入りすぎていたのか、到着したのは開門よりもずいぶん前でした。
近くにいた方が「そこの光悦寺ならもう開いていますよ」と教えてくださいました。
予定にはありませんでしたが、先に光悦寺に向かいました。
誰かの庭を歩いているような、植栽に囲まれた小道を巡ると、
視界が開けた先で、鷹峯三山を一望できました。
朝ということもあってか、境内で人とすれ違うことはなく、
思わぬところで、ゆったりとした時間を過ごすことができました。
その後、源光庵に向かい、丸窓と角窓を眺めました。(→源光庵の記事はこちら)
この窓は、いつも心を落ち着かせてくれます。
開門直後だったこともあってか、人を気にすることもなく、
ゆっくりと窓を眺めることができました。

ここから下鴨神社へ向かいました。(→下鴨神社の記事はこちら)
光悦寺、源光庵で心が落ち着いたせいか、
糺の森を歩くペースもゆっくりだったように思います。
人の流れもゆったりとして見えました。
昼食をとり、三条付近まで移動しました。
カフェで飲み物を買って、鴨川を眺めながら飲みました。
そのまま川沿いをゆったりと四条のほうまで散歩しました。

鴨川沿いを歩いたあと、
四条から三条のあたりへ戻り、
いくつかのお店に立ち寄りました。
扇子のお店にも立ち寄りました。
何度か訪れているお店ですが、
並んでいる扇子をひとつひとつ見ていると、
そのときの気分に合うものを自然と手に取っているように感じます。
選んだ扇子は、次の旅でも使うことがあり、
こうして少しずつ、自分の中に京都の時間が残っていくようにも思えました。
3日目
3日目の朝は、前日よりも少しゆっくりとした時間から始まりました。
チェックアウトや荷物の配送手続を済ませ、手荷物を預けて出発します。
帰りの新幹線までに余裕を持ちたかったため、
この日は京都駅からあまり離れていない場所を選びました。
まず、建仁寺へ向かいました。
朝の時間ということもあり、境内はいつもより広く感じられました。
中庭や方丈庭園でしばらく座り、静かに景色を眺めます。
その余韻のまま、近くの六波羅蜜寺を訪れました。
四天王に会いたくて、何度も足を運んでいる場所です。
住宅地の中にあることや、訪れ慣れていることもあってか、
ここではどこか日常に近い感覚を覚えます。
仏像を前にしていると、自然と気持ちがほどけていくようでした。
お昼をはさみ、三十三間堂へ向かいました。(→三十三間堂の記事はこちら)
京都駅にも近く、旅の最後に訪れることが多い場所です。
何度訪れても、1001体の千手観音と、それを護る風神・雷神、二十八部衆の空間を前にすると、
自分もその中で守られているような感覚になります。
同時に、この空間が長い時間をかけて守られてきたことにも、
静かなありがたさを感じます。
次に京都を訪れたときも、
きっとまた、この場所に足が向くのだと思います。

まとめ
今回の旅では、
特別に静かな場所を選んだわけではありませんでしたが、
振り返ってみると、どこか落ち着いた時間を過ごしていたように思います。
回りやすさを考えて選んだ場所や、
そのときの気分で立ち寄った場所の中に、
自然と心が整う時間がありました。
にぎやかな場所であっても、
その中で自分が落ち着ける時間は見つけられるのかもしれません。
それぞれの旅の中で、
自分なりに心地よい時間が見つかるといいなと思います。
ちびくま
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